風が強い日がわたしは好き。スカートはひらひらしちゃうから押さえなきゃだめだから、めんどくさいけど。髪が風になびいて、頬にちょっぴり強めに風があたるのは好き。
こういう風の強い日は決まって外に出る。積極的にわたしは目的を作る。そうだ、図書館へ行こう。一緒にお茶しに行ってくれる友達はいないし、遊んでくれる男友達もいないし、あー、なんだか自分の交友関係について冷静に考え始めてきたら悲しくなってきたし、あーもうあーもう。いいんです。しょうがないんです。わたしはこういう人なんです。
びしっと決めたわたしは家からびゅーんと飛び出して、エレベーターに乗って、4階から1階までおりて、とことこ目的地に歩く。通り過ぎる人たちは皆、風に振り回されているみたいだけど、わたしは風と共に歩いている。風に身を任せて。てくてくと。
「子供は風の子元気な子ー」と繰り返しながら、自分につけられた名前の呪いのことを考えていた。わたしの名前は内緒です。